DORO BLUE NOTE

日常をショートで

FF16クリアレビューからプロモーションまでの考察【ファイナルファンタジー/FFらしさ/不満点/好きな部分/まとめ】

※肯定的な意見、否定的な意見、両方を含む総合レビュー記事になりますので、本作に思い入れのある方、否定的な文章が嫌いな方は読むのをお控え下さい。

※ネタバレあり、過去記事の統合版です。

FF16クリアレビュー

クリアまで39時間、サブクエスト、武器製造、リスキーモブは全てこなした、一週目のレビューになります。元々トロコンするタイプではないので、普通に遊んだ結果に近い状態かと思います。

© SQUARE ENIX/FF16/PS5ゲーム概要より

バトル☆☆☆☆ キャラ☆☆ ストーリー☆☆ グラフィック☆☆☆☆ 音楽☆☆

総合74点

 

なぜこのように、やや凡作寄りに評価したのか。

それは、ストーリーがかなり微妙だったからです。

 

具体的には大筋のストーリーではありません。ラストまでの過程への説明不足、無駄な時間軸、クライヴ含めた設定の矛盾などが、あまりにも目立っているのです。

 

順を追って書いていきますが、ストーリーメインのレビューであり、特に画像も無く文章自体が長いです。

 

なので、ネタ的に雰囲気だけ知りたい方、ラストの考察にだけ興味がある方は目次から飛んで、「アレな演出まとめ」あたりから読んで下さい。

テンポ重視の構成と矛盾

体験版以降、序盤~中盤は駆け足で進んで行きます。

この駆け足を補うために、ストーリーや世界観の補足はサブクエストや会話の中の選択肢に入っていますが、それでも説明不足感が否めませんでした。

 

特に説明不足に感じたのが、クライヴのベアラー(奴隷)に対しての感情です。

クライヴのベアラー時代に受けた扱い、その当時の仲間達との出会いと関係性についてもう少し描写があれば、もっとクライヴの感情を推し量ることが出来たと思います。

 

この部分に突っ込まれることを認識しているのか、後付けで【ベアラー同士は会話することも出来ず監視もされていたのでまともに交流することも出来なかった】という設定がありますが、サブクエストでは他拠点のベアラーでも普通にクライヴと喋ったり、普通に軍事ベアラー同士喋ってるので、明確な矛盾です。

 

岩に潰されたビアストについても、序盤以降一切クライヴの口から語られないので、上記の設定から交流が薄くそこまで親しくない関係と考えることが出来ます。

 

だとすると、なぜ軍事ベアラーとして戦い人を殺し使い捨てられた仲間を沢山見てきたはずのクライヴのトラウマを刺激し、過去へのオーバーラップへと誘ったのが不明瞭です。

 

さらに、過去編の終わりはジョシュアを殺した相手に対しての恨みの絶叫で終わり、「また・・・(繰り返してしまった)」という言葉は助けることの出来なかったジョシュアにかかることになるので、クライヴにとっての深いトラウマはジョシュアの死という認識になります。

 

この時点で、ビアストをきっかけにしてオーバーラップをして過去を振り返る。という行動原理に繋がらないという二重の矛盾を抱えています。

 

これらの矛盾の面白い所は、脚本を書いた人自身は、

 

「ビアストとは仲が良かったという裏設定で、クライヴは同じ境遇の仲間が死亡したことによってトラウマが刺激された。そして、それが過去編の救えなかった思いに繋がり、後のベアラーに対する思いにつながる。」

 

と思っているのに、後付けの設定でそれが否定され、最後まで重要なフックである「人が人として生きれる場所」という言葉を軽いものにされてしまった可能性があるということです。

なろう的主人公クライヴ

その後、特にベアラーに対する思いや、当時の境遇についても大した掘り下げが無いので、クライヴは初めからベアラーのことはそれほど重要では無く、ジョシュアの仇を討ちたいだけの主人公としてストーリーが進みます。

 

そのような状態で「俺を認めたらドミナントとして覚醒しちゃった、人が人として生きれる場所をつくる」とかいきなり言われても、なんでこの人急にベアラーに寄り添いこだわり始めるのかが意味不明で感情移入しにくいです。

 

要はプレイヤーを置いてけぼりにして、勝手に覚醒して力を手に入れて急に悟って、周りからも評価される、まさになろう的な「俺何かやっちゃいました?」系主人公に終始見えてしまうのです。

ベアラー=奴隷という設定の甘さ

中世ヨーロッパと定義的に同時期に当たる、奈良時代から平安時代までの日本にも大陸文化を模倣した奴隷制度があったことはご存じでしょうか?

 

その価値は畑などの資産&所有品に近く、一般市民の三分の一の田畑が与えられ、奴隷同士の結婚も認められており、納税の義務は免除されていたようです。

そして、家長であり所有者であっても、罪なき奴隷を殺したものは懲役三年の刑を受ける決まりでした。

 

最近の研究では、知的労働に従事していた奴隷の存在も確認されており、地域によっては自由に出歩くことも出来たそうです。

 

ここでFF16に話を戻しますが、この世界の住人はベアラーを殺してもお咎めなし、主に使い捨ての道具として扱っています。さらに憎悪の対象として扱われ、当時のヨーロッパの文化がベースと考えても極端に非人道的です。

 

要は、弱い立場の人々を生み出しストーリーに波を作り、現代的な過剰に膨らまされた問題をスパイスとして扱うような、リアリティが薄い手法に感じました。

 

もちろん、これはゲームなのでそこまで突っ込む必要もありません。

本編でも器量の良さを見込まれて重宝されているベアラーも後付けで存在しますし、難民が押し寄せて「大変だなぁ」と言う顔でぼんやり眺めているクライヴに対しても、「いや、君のせいでしょ」とも言いません。

 

このように、政治的問題も含んだ作品に表面的に見せるのであれば、最後に全て壊すのでは無く、もう少し現在の世情も踏まえてスクエニとしての答えを知りたかったですね。

実力行使の肯定

マザークリスタルを破壊し、汚染された地域を救い、階級制度を破壊し、平等な世界を目指す。クライヴ(シド)の行動や名目はまさにテロリストです。暴力革命ともいえます。

 

破壊した結果、確かに目指していた世界へ向かうことには成功していますが、その陰で多くの人が死に、世界は混迷する暗黒時代へと突入します。

 

この行動にならって、今の世の中が正義と言うならば我々は悪だ。とクライヴは悪人を自称します。

この「悪人」とは彼の中では正しいことを行う人であり、いわば逆の正義でしかなく、暴力を用いた革命によって自らのエゴを晒しているのです。

 

事実として、各地の奴隷を集め人員補充し、空いた土地に勝手に入植させ、武器を作り、クライヴの「人が人として〜」という言葉でまとまり、破壊活動(聖戦)を行う。

 

そのような人、そのような反体制派テロリスト集団を、正直格好良いとは口が裂けても言えませんし感情移入出来ません。

そして三十路へ・・・

中盤に入る前にシドが倒れ、最初のマザークリスタルを壊し、そこから五年の歳月が過ぎます。

 

この時間軸の使い方自体は、海外ドラマを意識したような作りでとても良いと思います。ですが、冷静に考えたのですが・・・

 

この段階で、主人公とヒロインが揃って三十路なんですよね。

 

クライヴ33歳

ジルは恐らく29~30歳

 

おいおい・・・と思いました。感情移入出来ないでしょ・・・。

しかも、この設定を活かせているとは思えないような内容でした。

 

海外ドラマである、【ヴァイキング~海の覇者〜】を例に出しますが、時間が経過し世代が変わった際には、

 

・主人公やヒロインの見た目に大きい変化が生じている。

・ヒロインとの関係が変わっている、離縁復縁など。

・環境が変わり周囲の人に影響が生じている。

・意思を引き継ぐような後進にあたる人物が登場する。

 

など、人間関係に大きな変化が生じます。そして、その変化からストーリーが大きく動き出し、相関図に深みを持たせます。

 

ではFF16ではどうでしょうか?

確かにクライヴがシドとして活動していたり、刻印が消えて少し老けていたり、拠点が飛空艇になっていたり、大きく世界の構図が変わっていたり、重要な変化が見られました。

 

ただ、主な人間関係に関してはそれほど変わっていないのです。

特にジルに関しては酷い有様です、見た目もさほど変わらず、しかも・・・

 

クライヴとの関係が進展していない

 

世界は混沌とし、この五年の間に二人には様々な試練があったはずです。

そこで支え合い、お互いのことを深く愛するようになっていても良いはずです。

 

壮年の2人にとってはあまりにも不自然で、ただ時間が過ぎました、少し顔が変わりました〜では説得力が無いのです。

 

例えばですが、五年後から始まる際に、

朝、ジルがそっとクライヴのベアラー刻印があった場所に触れることでクライヴが目覚め、二人の関係が進展したことを示唆する。

そして、不意に鳴るドア。着替える2人、名残惜しそうに見つめるジル。

 

このような形でも冒頭のシーンに繋げることが出来ますし、二人の関係性としては自然です。なにより、後半になるにつれてどんどんジルが空気化していき、この人不幸体質な秘書ですか?みたいな状態になるのは避けれます。

 

ゲームシステムとの兼ね合いもあるとはいえ、攻めた内容でも今回のFFは受け入れられたと思うので勿体なく感じました。

 

ちなみに、こちらも後付けの【クライヴとジルが深く繋がるとシヴァを取り込んでしまう】という設定がありますが、かなり終盤に明かされるので、二人は知らなかったと考えるのが妥当です。

 

さらに言うと、クライヴは召喚獣を取り込めることを序盤から認識しているので、終盤に「この手があったか」と気付くのは不自然です。本当にジルの体を思いやるなら、早い段階でその方法は思いつくはずです。

 

急に「君と生きるために・・」とか言われても、普段忙しくて家庭をないがしろにしてる男に都合よく解釈されて、自己完結された感がありますね。

 

その後の、ジョシュアの右ストレートからの「ジルを泣かせたね」というセリフに全て詰まっているような気がします。

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アレな演出まとめ(ネタ要素多め)

ペルソナな覚醒シーン

「我は汝・・・・」と言いだしたときはかなり驚きました。

語りかけて来やがった・・これは・・・。

 

しかもワイルドと同様の、複数の召喚獣の能力を保持できる能力。さらにはスキルを習得するラーニング能力。※ネタです

 

うぉぉぉぉおおおお!!

って言って覚醒する時には「ペルソナぁぁぁーー!!」と言い出しそうで、かなりハラハラしてコントローラーを握っていました。

 

自己と向き合い、自己を認め、覚醒する。

まさにペルソナでした。

お笑いフーゴ・クプカ劇場

クライヴが牢屋に閉じ込められた際、クプカがクライヴの目の前でジルを処刑しようと画策していることが判明しますが、なぜかクライヴが不在の状態で普通に処刑が始まります。

 

いや、演出考えた人は数行前のプロット忘れたんですか?

 

処刑寸前にトルガルが助けに入るシーンを描きたかったのでしょうが、それならば、ジルがクプカと論争しクプカを逆上させ、「では、お前を先に処刑してクライヴの前に首を差し出してやる」という演出に変えれば良いのです。

 

その方が趣旨返しとなり、クプカの復讐として筋が通っています。

 

その後、ワンパンで気絶し連れて行かれる様は、

まるで新喜劇のような、ズコーーーッとなるシーンでした。

ヒステリックレイシストアナベラ

アナベラの行動はこちら・・・

・国を裏切り崩壊させクライヴを奴隷送り

・各所のベアラーを浄化と称し虐殺

・ディオンを煽り倒し謀反されて神皇死亡

・自分のせいなのになぜかずっと喚いて混乱している

・オリヴィエ死亡でメンタル崩壊

・発狂し息子たちの目の前で・・・

 

この人、ヤッバいなぁ・・・

 

しかも、クライヴはまだしも、一時期は可愛がっていたジョシュアにまで大して悲しまれることも無く、その後語られることも無く・・・・。

 

ただのヒステリックレイシストが考え無しに暴れまわって、自己完結しました。はい終わり。のような印象で、最後までヤッバいなぁ・・・以外の感想が出てこない人間性が浅い小物の悪役でした。

 

もっと、復讐に重みを持たせて欲しかったですし、元親子の愛憎劇が観たかった。

プレイヤーとしてもここまで数十時間かけてアナベラめ、と怒りを貯めていたのに拍子抜けです。

 

でも、クライヴ達の気持ちわかるよ。「・・・・・・・(汗)」ってなるよね。

プレイヤーとしてもそうだったよ。

あれ君魔法使えたっけ?

最終盤でジルとディオンが助けに来るシーンがあり、二人とも魔法を使い、敵を倒し、数十メートルジャンプしているのですが・・・

 

この人達もうドミナントじゃないよね?

 

なんで魔法が使えて超人的な身体能力を誇るのでしょうか。ドミナント以外で魔法使えるのは、ベアラーと加護を受けた人だけですよね?この二人ベアラーだったんですか?

 

しっかりクライヴに召喚獣吸われてましたけど・・・。ディオンに至っては、オリジンまで飛ぶって言い出す始末。もう無茶苦茶だよ。

ストーリーと絡まない音楽

序盤のクリスタル崩壊前の平原でのBGMがやたらと不気味で、これ間違って挿しこまれてない?とプレイ中ずっと気になっていました。

そして、崩壊後の同平原でのクエストを受け向かう時・・・あ、これこのシーン用というか崩壊後用BGMだ・・。と気付きました。

 

BGMを変えることで序盤と崩壊後の違いを出せる部分なのに、少なくとも使いまわしにする意図が掴めません。

 

タイタン戦終盤の大きくBGMがロック調に変わる部分も、正直世界観と全く噛み合っておらず、これは恐らくチームとして【やりたかった】部分だと思っています。

このようなエゴは重厚なダークファンタジーと自らを評するのであれば不要です。

 

他にも普通の会合シーンで壮大かつ神話戦争が始まりそうなBGMが流れ始めて、いや、そんなシーンかこれ?むしろBGM無しの方が映えるシーンでしょ・・。

と思っていたら早々にフェードアウトして結局無音になったり、どっち?どうしたいの?と思う箇所がありました。

 

総じて、どこか麺(ストーリー)に絡まない背脂なしの鶏ガラスープのような音楽だったと思います。

ラストの考察と総評

アルテマはエーテルを集め、クライヴを器とし【完全生命魔法レイズ】を発動することによって、世界を作り直し、創世を行うというのが目的でした。

 

その対として存在するのがクライヴです。

クライヴは人でありながらミュトス(神話)から「ロゴス」という人間の自然本性、そして神とも捉えられる存在へとなり、世界を創世したいアルテマと、世界を壊したいクライヴという構図へと変化していきます。

 

※神から一方的に与えられた起原がミュトスであり、ロゴスは真理とも解釈できます。

 

各国の神話の中では、宇宙の均衡を保つには両者のような存在が必要とされる記述が多くあり、最終決戦はまさにこの世の始まりを示唆するような内容でした。

 

クライヴの生まれ持った使命とは、破壊せずの創世を拒み世界の理を壊すことであり、人々の業と願いを背負い、その果てに神としての役割を果たすのです。

最後に月と消え行く星を見ながら・・。

 

このような、人類に「今後どう生きるのか?」を問いかける、原作ナウシカ的な放り投げエンドとはいえ、神話をベースにした創世と破壊、人の願望が作り出した破壊神クライヴの物語として終結させた点は美しかったです。

 

ラストの著作ですが、ヨーデが教団バックアップの元書いたと解釈しています。

クライヴやジョシュアが書いた説もありますが、そこまでご都合主義になると余計に話がチープになるので、この解釈が一番しっくりきます。

クリアして思ったこと

基本的にFF16は、

ストーリーに矛盾が増え続けて無茶苦茶になったけど、最後は丸投げでなんとかした。

という、特大の粗をあえて目をつぶるのであれば、ゲームシステム、バトル、そして召喚獣のグラフィックが高水準の、良作JRPGだと思っています。

 

プレイ中頭の中では、39時間このような問答がずっと続いていました。

 

天使「なんだかんだ言って面白いじゃないですか?ゲームシステムも快適、バトルも面白い、そんな否定してたら信者さんに怒られますよ。ストーリーなんて無視無視。何も考えず楽しみましょう。」

悪魔「いや、ちゃうねん、設定が矛盾してる以上、大筋のストーリーも破綻してると同義なんや。わいは悪魔やからどうしても細かい所に気になって楽しめないんや。時折クライヴが何言ってるかわからんし、ジルは空気なんや・・・。」

 

まぁ、実際39時間も遊びましたからね、本当に出来が悪ければ数時間で辞めていると思います。体験版がピークなのは否めませんが。

 

そして、気になるのは二週目ですね。

追加要素もあるらしく、記念品も二つだけどうしても見つからなかったので、探したいですね。ここまで来るとストーリーとかは関係ありませんし。頭からっぽで楽しみたいと思います。

 

では、筆者はこれから「ファイナル・ファンタジー16」の二週目に向かいたいと思います。皆様も良い創世と破壊の旅を・・・・。

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FF16の好き(良い部分)について語る

ストーリーメインのレビュー記事では、やや否定的な意見も書きましたが、

本文で触れている通り最後まで遊べたのも事実で、ストーリーの粗を除けばこのゲームには良い部分も沢山あります。

良かった部分

親切設計とアンロック要素

ストーリーの節目ごとに、新機能や新召喚獣がアンロックされ、サブクエストも解放されるので、

ストーリー→アンロック→サブクエorリスキーモブで試す→またストーリーへ・・

というサイクルが生まれ、最後まで飽きる事無く新鮮な気持ちでプレイすることが出来ました。

 

アンロックされる要素の中には、ストーリーの振り返りや、用語、さらには国同士の戦時関係をまとめて説明してくれるものがあり、少し間隔が空いた時でも簡単に振り返ることが出来ます。

 

フラグによる分岐のあるゲームでは無いので、追加される要素を普通にこなしているだけで、取り逃しなく進めることが出来るので気楽に遊べるのも嬉しかったポイントです。

サブクエストの豊富さ

終盤まで追加されるサブクエストの数は膨大で、序盤はお使いメインなのですが、終盤のクエストはそのどれもがムービー付きの完成度の高いものになっており、胸を打つ内容になっています。

 

後半は報酬も豪華になってくるので、サブクエストをクリアする動機としては十分で楽しめました。一覧で取り逃しが無いか確認できるのもとても便利ですね。

 

特にトルガルのエピソードは犬好きとしてグッと来るものがありました。(正確にはフェンリルですが)

奥深いバトルシステム

後半から召喚獣が増えるにつれ楽しくなって来ます。

スキルのビルドについても選択肢が広がるのですが、ある段階までは正直猥雑で幅の狭い戦闘システムだな・・、と感じていました。

 

そのある段階とは、スヴァローグというリスキーモブへと続く道すがら【マークスマンリング】というアイテムを手に入れた時です。

 

それまでは、コンボに魔法を挟んでも尻切れのしょっぱいボヤが出るくらいで、ダメージも殆ど無く、無用の存在に近かったのですが、マークスマンリングの魔法でのウィルゲージを10%追加で減らすという特性を読んだ時、これを活かしたビルドが出来るのでは?と思ったのです。

 

筆者のビルドとしては

バハムート インパルス サテライト

ラムウ サンダーストーム 裁きの雷

ガルーダ ルックスガンビット エリアルブラスト

 

アクセサリは

チャネラーイヤリング(魔法チャージ自動)

マークスマンリング

光の玉響(サテライト10%ウィルゲージダメ上昇)

 

このようになりました。長距離専用ビルドですね。

そして、マークスマンリングの次に重要なのはチャネラーイヤリング、これは魔法のチャージを自動で行い、その状態を維持しコンボにチャージショットを繋げることが出来るというものです。※中盤以降カローンの店で買えます

初めてコンボを繋げた時、雑魚敵が吹っ飛びこれだよこれ、この爽快感!と大興奮でした。

 

このビルドではラスボス戦やドミナント戦では不向きですが、リスキーモブや雑魚敵に対して無類の強さを発揮します。

 

開幕エリアルブラスト→インパルス→サテライト→魔法打ちながら隙を見て→サンダーストーム→大体この段階でガルーダで引き倒せるので倒す→裁きの雷→ウィルゲージ破壊→リミットブレイク→インパルス・・・・

 

と延々と繋げるだけで、ほぼノーダメージで倒せます。

魔法を撃ってるだけでウィルゲージがゴリゴリ減り続け、同レベルのリスキーモブ相手でも一巡でHPは半分以下になります。ルックスガンビットは雑魚敵が大量に沸いた時用の保険です。

 

このように、狙い通りのビルドが組めたことでよりのめり込んで、バトルを楽しむことが出来ました。なによりこのビルド楽なんですよね、避けながらボタン押してるだけで勝てますし。アクションガチ勢からすると邪道でしょうが・・笑。

 

ただ、この魔法チャージとトルガルオートはパッシブスキルとして実装すべきだったとは思います。1枠取られるのはやはり選択の幅を狭めている印象です。


※アクションフォーカスモードです。

※ラスボス相手にはサブクエで手に入る女王の恵愛(ダイヤモンドダスト7秒短縮)が鬼のように強いです。

リスキーモブの絶妙な難易度

バトルを楽しめたのも、このリスキーモブのおかげです。

終盤はごり押しが効かず、しっかり考えてビルドしないと余計な時間がかかったり、ワンパンでやられたりします。

 

初見殺し的な技もあり、筆者はスヴァローグの火球が降り落ちて来る攻撃で、何回もやられ、コンティニューを繰り返しました。いきなりあんなダメージ入るとは思わないでしょ・・・。

 

死にゲーとまでは言いませんが、しっかりと歯ごたえがあり、敵に対する知識とプレイスキルが無いと、同レベルで倒すのは苦労するという絶妙な難易度でした。

モブの名前や、紹介テキストも中二っぽくて好きですね、ワクワクしました。

召喚獣のグラフィック

これに関しては手放しで、凄いと思いました。

強烈にリッチでリアリティがあるグラフィックでは無いものの、動き、操作出来る怪獣的存在として素晴らしかったです。


特にイフリートの体の細工から透けて来る、炎の光の演出が素晴らしく、合理的かつ芸術的だと思いました。これは実際の画面で見た方が圧倒的に美しいです。

 

ドミナント同士の戦いもそのような召喚獣が激しく動き、画面中に表示されるので、まるでアトラクションに乗っているかのようなアクションシーンで、大迫力でした。


後半になるにつれ、そのようなシーンの頻度がやや減るので「もっと召喚獣同士の戦闘を見せて欲しい・・・!」と切に思いました。

個人的に好きな要素

収集要素

サブクエをこなすと記念品がどんどん自室に送られて来るのですが、終盤のオリジンへ行く前に眺めていると、FF16プレイしたなぁと感慨深くなりました。


カローンの香炉が一番思い出深いですかね、グツとの出会い、グツ自身のカローンに対する思いが溢れていたサブクエストだったので、しばらく眺めていました。


出来れば拡大したり、配置変えたりが出来るとなお良かったと思います。

実はまだ二つ手に入れてないものがあるので、それは二週目に収集したいと思います。

FF16の真ヒロイン

筆者が最後までプレイ出来たのには、まだ理由があります。

それは、FF16の真ヒロインことミドとバイロンです。いや~本当可愛くて、太陽のような二人です。


ミドは隠れ家の中でも変な擦れ方をしておらず、常識人でありながら夢追い人でもあり、性格も明るく常に無邪気で、これぞヒロインというキャラでした。

© SQUARE ENIX/FF16/PS5ゲーム内より

FF16がフラグ式で分岐するのであれば、真っ先にこのミドと駆け落ちします。

 

性格や見た目だけでは無く、しっかりとした倫理観を持っており、自身が作ったミスリル機関に関するものは、戦いが終わった後に破棄すると言い出します。

 

その理由は争いの道具ではなく、「夢の鍵」であることが大事というものでした。

素晴らしい・・・。本当筋が通ってるよ・・・キャラとして・・・。

 

次は、おちゃめな髭面ペロリおじさん、ことバイロン叔父さん。

彼に関しては、演劇に感激してクライヴに抱き着いた最初のシーンだけで好きになりました。その後の酒場でのひと悶着もコメディで楽しく、このゲームをプレイしてて初めて「ふっ」と笑みが出ました。

 

人間味があるんですよね、どこかこの世界に足りなかったものを持っていると言いますか、自分に負い目があるからこそ、絶対甥を守るんだ!という気持ちが画面越しに伝わってくる、こちらも筋の通った最高のキャラでした。

FF16はエンタメとしては良質

ここまで書いてきてですが、FF16は親切設計、グラフィックもリッチ、バトルも面白いゲームで、特にライトゲーマーに受け入れられやすいダークファンタジー風のエンタメ作品だと改めて思いました。


何も考えずジェットコースターのように遊んで、眉間にしわを寄せずに楽しむ。

それが、FF16との正しい付き合い方なのだと思います。

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FF16とはなんだったのか?プロモーションからの考察

大前提として筆者はFFは9、10、10-2、12、7Rをプレイしている普通のFF好きで、あまりFFらしさにはこだわりが薄い方です。

 

FF16については体験版が出る前から楽しみで予約していました。

ただ、プロモーション時点から違和感を感じていた部分がプレイ中芽吹き出し、クリア後には様々な感情が出てきました。

プロモーションの功罪

今回のFF16の発売にあたってのメディアへの露出。

その内容と発言についてなのですが、製品版を購入しクリアまで遊んだ身としては矛盾を感じた部分が多いです。

 

もちろん、セールストークは大事です。物を売るということは綺麗ごとでは判別出来ませんので。

 

なら、なぜ功罪と評したか。

それは、コアゲーマーとライトゲーマーの分断が起きてしまったからです。

 

筆者はのらりくらりとプレイしながら、クリアするまで結局2週間ほどかかってしまいました。その間は情報を遮断しまっさらな状態でプレイすることに集中していました。

 

そしてクリア後レビューを書いた後に、YouotubeやTwitterを覗いてみたのですが、かなりの地獄絵図に驚きました。

 

半数ほどが批判的意見に回り、もう半数は肯定的意見。

そして、批判的意見を述べているほとんどがコアゲーマーであり、逆に肯定的に評しているのはライトゲーマーでした。

 

そのどれもが極端で、まるで右傾化左傾化のような分断が起きています。

このような状態になったのは、プロモーションの内容によるもの、そして、FFのユーザー年齢層が問題だと思っています。

 

諸説ありますが、FFというIPはそれほど若者の支持が厚くありません。

これに関してはプロデューサーも「FFそのものが今の若い世代の人になかなか遊んでもらえなくなっている」とインタビュー内で認めています。

 

実際ソシャゲもすぐにサ終になりましたし、「今の若者はFFを知らない世代」というツイートが大バズりしたのは記憶に新しいです。

 

あるYoutuberが公開していましたが、FFの動画を見に来ている年齢層、そのコア層は30代前半から40代後半まで。そして、20代と10代が極端に少ないというデータでした。

※追記※FF16関連記事公開後、本ブログでも35~54歳までの訪問者が急増しています。

 

同様のデータをスクエニが持っていると仮定すると、売る側は「懐古ユーザー」を捨てた新装FFとして若者にリーチする為の手法は取りづらく、FF15等で離れてしまったであろう「FFを好きだった人達」に対して強く訴えかける必要があったのだと思います。

 

そして、重厚な大人向けストーリーや、洋ゲーのように進化したFFを謳い、アクションに拒否反応を示す人に向けたメッセージを強く発信し、FFへの理解が詰まっている作品としてプロモーションしたのではないか?

 

・・・ですが、クリアして思ったのはFF16はかなりライトゲーマー向け、さらに言うならばFFを全く知らなくても大丈夫、【あまりRPGをプレイしたことが無い人向け】の作品でした。それはゲームを作っている現場の方達は認識していたと考えるのが自然です。

 

要するに、

【ライトゲーマー(新規)向けの製品を、コアゲーマー(懐古)向けに強く訴求し売ってしまったのではないか?】

ということなのです。

 

コアゲーマーの求めるもの・・・

FFらしさ、ストーリー含め重厚な世界観として蘇ったFF、奥深いアクションへの期待。

ライトゲーマーの求めているもの・・・

新規IPのような新鮮さ、わかりやすいフックのあるストーリー、簡単アクション。

 

と想定すると、

コアゲーマーは「言ってたものと違う!」、ライトゲーマーは「え?それなりに想定内だったのですが・・・」となり、この両者の言い分は一生噛み合うことがありません。

これが、プロモーションによってユーザーが分断された結果の考察です。

 

※懐古という言葉は新規と対になる言葉として、年齢層を示すものとしてわかりやすいので使っています。過去の名作や遺産であるシステム、FFらしさをを否定する意図はございません。

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FF16とはなんだったのか?

ストーリーレビューでも書きましたが、FF16は主にサブクエストでの後付け設定が多いです。ストーリー自体に悪影響を与えているとしても大量に存在します。

 

その目的は細かい部分へのツッコミ防止と、序盤しかやっていない、もしくは寄り道せず最速クリアレビューをして、批判的な意見を言うYoutuberやブロガーへの対策なのではないか?と思っています。

 

実際、いましたよね?この人サブクエやってないんじゃない?って矛盾を指摘されたレビュワーの方が・・・。後付けによって、このような意図的な批判潰し、初見殺しを行っているのです。

 

さらに、発売直前の『FINAL FANTASY XVI』発売直前!情報総まとめスペシャル生放送では、わざわざ批判とも取れるようなコメントを探し出して全力で否定し、補足しています。

しかも8項目のうちの6つが、嘘と捉えられても仕方がない誇張された内容で・・・・。

 

どこか無理やりになってません?

とクリア後改めて思うのです。正直、言ってたことと違うな・・・とプレイ中随所で思わされるのはゲームとしての体験を微妙に損なうものでした。

 

第一、そういう意見は無視でも良いと思うのです、買うつもりの人間は予約して買いますし。ライトゲーマーは気にしない点だと思うのです。

 

では、ここで一旦結論ですがFF16とはなんだったのか?

 

それは、恐らくですが・・・

第三開発が挑んだ対アンチ決戦兵器なのです。

 

なぜアンチと戦わないといけないか?

それは上記の「発売前のプロモーション」に書いた通り、「FFを好きだった人達」に買ってもらうのがセールス上必要であり、FF15もしくはそれ以前からの根強いアンチに理解してもらった上で、自衛し戦う必要があったのです。

 

発売前にネガキャンされると初動売り上げが落ちますし、発売後にネガキャンされてもじわ売れが期待出来なくなります。

それに、チャレンジ要素が多い本作について、必ず批判的意見が出ることも覚悟していたのでしょう。

 

最終決戦の時、クライヴは言います「究極の幻想を打ち破る!」

これは、恐らく制作陣にとっての「ファイナルファンタジー」に向けての想い、言葉をクライヴに乗せたものだと解釈しています。

 

クライヴとは破壊の象徴です、マザークリスタルを壊し、現在ある仕組みを否定し、人の業と願望を背負い、理そのものを壊す、人であり神です。

創世と破壊、新たな始まり。

 

つまり、「新たなファイナルファンタジーを作る」その自負を持ち続け、矛盾をはらんだままFFを破壊し、アンチや懐古ユーザーに嫌われても本作を生み出したいと願う。

クライヴとはFFにとっての第三開発だったのです。

 

そして、この戦いはまだ終わっていません。

DLCやソシャゲへの展開でのストーリー補完、完全版の発売、PC版&他ハード、フリープレイ化。など、まだまだ奥の手は残っているので今後も目が離せませんね。

FFに期待するもの、FFらしさとは

FF16が発売され、様々な議論が交わされ、その中でも批判的な意見に多いのが「FFらしさが無い」というものでした。

 

ざっくりしていて、特に20代前半や10代の方からすると「まずFFってなんだよ」と思うことでしょう。

 

この部分は各々の好きなFFによって変わるのが厄介です。

例えば筆者はFF9が一番好きです。

 

この段階で恐らく、

1~5までが至高と思っている方にとっては、「浅いな・・・」

FF10好きの方には、「いや、FF10以上のストーリーは存在しない!」

FF7好きの方には、「キャラの魅力はこちらの方が上だ!」

などと思われてしまうでしょう。(諸説あり)

 

つまり、FFらしさとは各々の心の中にあるので、比較し語ること自体が不毛なのです。

筆者があまり過去作と比較してレビューしない理由もそこにあります。

 

ただ、一つそのらしさに意見するならば、基準となる作品を決めて毎回同じ効果音を同じタイミングで使うことは重要で、そのようなフォーマットを認識した上でチャレンジすることが、本来のシリーズ作品のらしさを守っていく方法だとは思います。

 

それがどうしても嫌ならば、新規IPか外伝として勝負すれば良いのです。ユーザー間で分断も生まれませんし、シリーズ作品として健全です。壊すことだけがチャレンジではありません。

 

そして、ゲームとして重要な本質とは面白いことです。

この点に関してはユーザーも制作側も同様だと思います。

 

面白いゲームを作っている時、面白いゲームをプレイしている時、生まれるもの。

それがFFらしさであり、皆が本当に求めている物なのだと思います。

 

※ストーリー編、良い部分編、プロモーションからの包括編、この三本で一つのレビューと捉えて頂けたら幸いです。

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